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NEW 働き方改革 No.9 (年5日間の年次有給休暇の取得義務③)   2018.11.14

年次有給休暇を基準日より前の日から与える場合の取扱い

法定の基準日(雇入れの日から半年後)より前に年次有給休暇を付与する場合などの時季指定義務の取扱いについては、厚生労働省から具体例が示されています。

https://www.mhlw.go.jp/content/000350327.pdf

1. 10労働日以上の年次有給休暇を前倒しで付与する場合の取扱い

使用者は、年次有給休暇を当該年次有給休暇に係る基準日より前の日から10労働日以上与えることとしたときは、当該年次有給休暇の日数のうち5日については、基準日より前の日であって、10労働日以上の年次有給休暇を与えることとした日(以下「第一基準日」という。)から1年以内の期間に、その時季を定めることにより与えなければならないものであること。

2.付与期間に重複が生じる場合の特例

上記1にかかわらず、使用者が10労働日以上の年次有給休暇を基準日又は第一基準日に与えることとし、かつ、当該基準日又は第一基準日から1年以内の特定の日(以下「第二基準日」という。)に新たに10労働日以上の年次有給休暇を与えることとしたときは、履行期間(基準日又は第一基準日を始期として、第二基準日から1年を経過する日を終期とする期間をいう。)の月数を12で除した数に5を乗じた日数について、当該履行期間中に、その時季を定めることにより与えることができること。

3.第一基準日から1年以内の期間又は履行期間が経過した場合の取扱い

第一基準日から1年以内の期間又は履行期間が経過した場合においては、その経過した日から1年ごとに区分した各期間(最後に1年未満の期間を生じたときは、当該期間)の初日を基準日とみなして適用するものであること。

4.年次有給休暇の一部を基準日より前の日から与える場合の取扱い

使用者が年次有給休暇のうち10労働日未満の日数について基準日以前の日(以下「特定日」という。)に与えることとした場合において、特定日が複数あるときは、当該10労働日未満の日数が合わせて10労働日以上になる日までの間の特定日のうち最も遅い日を第一基準日とみなして適用するものであること。この場合において、第一基準日とみなされた日より前に、与えた年次有給休暇の日数分については、時季を定めることにより与えることを要しないこと。

次回からは、フレックスタイム制について説明します。
お楽しみに!

働き方改革 No.8 (年5日間の年次有給休暇の取得義務②)   2018.11.07

前回に引き続き、年5日間の年次有給休暇の取得(企業に義務付け)についてです。

〇31年4月1日以降に付与(基準日)される年休から適用され、基準日から1年間に5日付与する。(例)10月1日が基準日である労働者に対しては、平成31年10月1日に発生する年次有給休暇から適用があり、平成32年9月30日までの間に、5日取得させる必要があります。

〇前年度繰越分は、要件の10日以上の年休に含まれない。(例)パートタイム労働者で、平成31年10月1日に8日間の年次有給休暇が発生し、前年度の年次有給休暇の残日数が3日あり、合計11日になったとしても、このパートタイム労働者に対しては、年5日間の年次有給休暇の取得(企業に義務付け)は適用されません。

〇半日単位の年次有給休暇
年次有給休暇の半日単位による付与については、労働者がその取得を希望して時季を指定し、これに使用者が同意した場合、認められていますが、この現行の取扱いに沿って、半日単位の年次有給休暇を労働者が取得した場合については、「年5日間の年次有給休暇の取得(企業に義務付け)」の年次有給休暇を与えた場合として取り扱ってもよいとされています。
また、労働者の意見を聴いた際に半日単位の年次有給休暇の取得の希望があった場合においては、年次有給休暇の時季指定を半日単位で行うこともよいとされています。これらの場合において、半日単位の年次有給休暇の日数は0.5日として取り扱います。
具体的には、半日単位の年次有給休暇を3回取得した労働者に対しては、1.5日取得していますので、あと3.5日の年次有給休暇の取得の義務づけとなります。その場合、労働者が半日単位の年次有給休暇を希望した場合は、3日間は暦日で与え、あとは半日単位で与えてもよいということです。

〇 時間単位の年次有給休暇は認められない。
年5日間の年次有給休暇の取得(企業に義務付け)に、時間単位の年次有給休暇は認められていません。
すなわち、時間単位のみで年次有給休暇を取得し、合計が5日に達した労働者に対しても、年5日間の年次有給休暇の取を企業に義務付けられることになります。また、労働者が希望したとしても時間単位での取得は認められません。

次回は、法定の年次有給休暇の基準日と異なる場合の取り扱いを説明します。
お楽しみに!

働き方改革 No.7 (年5日間の年次有給休暇の取得義務①)   2018.10.23

今回からは、法改正になる年次有給休暇の話になります。

2019(平成31)年4月から、全ての企業において、年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対して、年次有給休暇の日数のうち年5日については、使用者が時季を指定して取得させることが必要となりました。

時季指定義務のポイントは次の通りです。
〇対象者は、年次有給休暇が10日以上付与される労働者(管理監督者を含む)に限ります。

〇労働者ごとに、年次有給休暇を付与した日(基準日)から1年以内に5日について、使用者が取得時季を指定して与える必要があります。

〇年次有給休暇を5日以上取得済みの労働者に対しては、使用者による時季指定は不要です。
(※)労働者が自ら申し出て取得した日数や、労使協定で取得時季を定めて与えた日数(計画的付与)については、5日から控除することができます。
(例)
●労働者が自ら5日取得した場合          ➡使用者の時期指定は不要
●労働者が自ら3日取得 + 計画的付与2日の場合 ➡使用者の時期指定は不要
●労働者が自ら3日取得した場合          ➡使用者は2日を時期指定
●計画付与で2日取得した場合           ➡使用者は3日を時期指定

〇使用者は、時季指定に当たっては、労働者の意見を聴取し、その意見を尊重するよう努めなければなりません。

〇使用者は、労働者ごとに年次有給休暇管理簿(時季、日数、基準日を明らかにした書類)を作成し、3年間保存しなければなりません。

次回は、年次有給休暇の取得義務の②です。
続きをお楽しみに!

働き方改革 No.6(残業時間の管理)   2018.10.20

今回は、残業時間の管理で、改正後、難しくなる残業時間枠の計算の仕方についてお話しします。

残業時間の上限は、原則として月45時間・年360時間とし、臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合でも、年720時間以内を超えることはできません。
複数月平均80時間以内(休日労働を含む)
月100時間未満(休日労働を含む)
また、①及び②については、特例(特別条項)を活用しない月においても適用されることになります。

①及び②については、特例を活用しない月においても適用について具体的に説明します。
極端な例ですが、4月に、特例(特別条項)を活用しない月で時間外労働時間数 45時間であっても、休日労働が3回あり、すべて19時間労働したとすると19時間×3=57時間となり、休日労働を含み合計102時間となり、②を超えてしまいます。

また、4月に、特例(特別条項)を活用しない月で、時間外労働時間数45時間、休日労働2回で、2回とも12時間労働したとすると、12時間×2=24時間で、休日労働を含め合計69時間となります。さらに、5月に、特例(特別条項)を活用し、時間外労働75時間、休日労働2回で、2回とも12時間労働したとすると、12時間×2=24時間で、休日労働を含めて合計99時間となります。これは、②は4月、5月それぞれ超えていませんが、4月69時間+5月99時間=168時間で、1か月平均84時間となり、①を超えてしまいます。

以上のことから、特例(特別条項)を活用するしないに関わらず、毎月、休日労働時間数も併せて管理する必要がありますので注意が必要です。

それでは、次回からは、年5日間の年次有給休暇の取得(企業に義務づけ)の説明をします。 お楽しみに!

メンタルヘルス不調とはどのような状態なのか?   2018.10.16

【メンタルヘルス不調とはどんな状態なのか】
ここ数年、一般的な事業所であっても、人事部などの管理部署ではなく
普通の事業部門の中で「メンタルヘルス問題」や「メンタルヘルス不調」
あるいは「メンタル」といった言葉を聞くことが珍しくなくなってきました。

本来、メンタルヘルス不調とは「うつ病等の精神疾患」を指します。
しかし現実では、もっと幅広い意味で用いられていて、「身体疾患以外で
体調を崩している状態のこと」を総称してメンタルヘルス不調と呼ぶこと
が多く、一般的な定義が難しくなっています。

実際に、メンタルヘルス不調に関するセミナーを聞き比べると、
「メンタルヘルス不調はうつ病や適応障害といった精神障害である」として
その対応について説明されることもあれば、
「メンタルヘルス不調はストレスにより心のバランスを崩した状態である」
とし、その対策について話が進むものもあるようです。

実際に自社にとってどの情報が必要なのか、安易に「メンタル」という
言葉だけを使っていると、関係者間でもすれ違いがあることがあります。
社内で共通の認識を持てるよう、定義をすり合わせることが大切でしょう。
ある会社では、管理職どうしが「うちの部下がメンタルで」と話し合って
いるのですが、それぞれの定義が異なっており、全く議論になっていない
というケースもありました。
定義をすり合わせ、意見のすれ違いをなくすためには、
やはり社内で管理職研修などの機会を設けて学ぶことが大切です。

働き方改革 No.5(特別条項を設ける場合の経過措置)   2018.10.14

前回の「働き方改革№.4」のブログで、新しい36協定での届出はいつから行うのかについて説明をしました。

それでは今回は、残業時間の上限規制の「限度時間、特別条項を設ける場合の延長時間」はいつから適用されるかについて説明します。

残業時間の上限規制はについては、「働き方改革№2」でも説明しましたが、原則として月45時間・年360時間とし、臨時的な特別の事情がなければこれを超えることはできません。また、臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合でも、年720時間以内、複数月平均80時間以内(休日労働を含む)、月100時間未満(休日労働を含む)を超えることはできません。さらに、原則である月45時間を超えることができるのは、年間6か月までです。

残業時間の上限規制はいつから適用されるかについて、結論を先に言いますと、36協定の様式の適用と同じということです。すなわち、新しい様式の36協定を届け出る必要がある起算日より、残業時間の上限規制の「限度時間、特別条項を設ける場合の延長時間」が適用されるということになります。

それは、前回と同じ理由で、中小企業による経過措置(整備法附則第3条)で、「平成32年3月31日(2020年4月1日〉を含む期間を定めている時間外・休日労働協定については、当該協定に定める期間の初日から起算して1年を経過する日までの間については、なお従前の例によることとし、改正前の労働基準法第36条、労働基準法施行規則及び限度基準告示等が適用されるものであること。」と規定されているからです。

複数月平均80時間以内(休日労働を含む)については、36協定の起算日をまたぐケースも適用となりますが、これは「新様式の36協定の起算日をまたぐ」ことを意味し、現在の様式の36協定から新様式の起算日については、新様式の36協定の起算日以降が適用になります。

次回は、「限度時間、特別条項を設ける場合の延長時間」をさらに詳しく説明します。お楽しみに!

働き方改革 No.4 (36協定の届出様式が変更)   2018.10.12

今回は、36協定の様式についてです。

働き方改革関連法の施行により、36協定の届出様式が変更になりました。
記載例については、こちらから検索できます。

https://www.mhlw.go.jp/content/000350328.pdf 一般条項https://www.mhlw.go.jp/content/000350329.pdf 特別条項

事務所には、いつから新しい36協定の様式で労働基準監督署に届け出なければならないかという質問がよく寄せられます。

「働き方改革№1」のブログで、時間外労働の上限規制は、2020年4月1日(大企業は2019年4月1日)施行と紹介しました。
例えば、中小企業で、毎年1月1日を起算日にして1年間の36協定を締結している例で説明します。働き方改革関連法にも、新しい法律関係に円滑に移行できるように既存の法律関係をある程度認めるように、経過規定が置かれています。

中小企業による経過措置(整備法附則第3条)で、「平成32年3月31日(2020年4月1日〉を含む期間を定めている時間外・休日労働協定については、当該協定に定める期間の初日から起算して1年を経過する日までの間については、なお従前の例によることとし、改正前の労働基準法第36条、労働基準法施行規則及び限度基準告示等が適用されるものであること。」と規定されています。

そのため、中小企業で、平成32年1月1日(2020年1月1日)を起算日とする1年間の36協定については、現在の様式の36協定で届け出ることになり、平成33年1月1日(2021年1月1日)から新しい様式の36協定を届け出ることになります。

この場合、36協定の締結日や労働基準監督署への届出日でなく、「起算日」で判断することがポイントです。もちろん、平成32年4月1日(平成2020年4月1日)を起算日とする1年間の36協定については、新しい様式の36協定を届け出ることになります。

なお、大企業の方は、毎年1月1日を起算日にして1年間の36協定を締結している同様の例では、平成31年1月1日(2019年1月1日)を起算日とする1年間の36協定については、現在の様式の36協定で届け出ることになり、平成32年1月1日(2020年1月1日)から新しい様式の36協定を届け出ることになります。

次回は、限度時間、特別条項を設ける場合の延長時間の経過措置について説明します。お楽しみに!

働き方改革 No.3(適用の猶予・除外)   2018.10.10

前回は、残業時間の上限規制についてお話ししました。
今回は、上限規制の適用を猶予・除外する事業・業務の話です。
適用猶予・除外の事業・業務には以下のものがあります。

●自動車運転の業務

改正法施行5年後に、上限規制を適用します。(ただし、適用後の上限時間は、年960時間とし、将来的な一般則の適用については引き続き検討します。)

●建設事業

改正法施行5年後に、上限規制を適用します。(ただし、災害時における復旧・復興の事業については、複数月平均80時間以内・1か月100時間未満の要件は適用しません。この点についても、将来的な一般則の適用について引き続き検討します。)

●医師

改正法施行5年後に、上限規制を適用します。(ただし、具体的な上限時間等については、医療界の参加による検討の場において、規制の具体的あり方、労働時間の短縮策等について検討し、結論を得ることとしています。)

●鹿児島県及び沖縄県における砂糖製造業

改正法施行5年後に、上限規制を適用します。

●新技術・新商品等の研究開発業務

医師の面接指導(※)、代替休暇の付与等の健康確保措置を設けた上で、時間外労働の上限規制は適用しません。
※時間外労働が一定時間(100時間)を超える場合には、事業主は、その者に必ず医師による面接指導を受けさせなければならないこととします。

ここで、注意しなければいけないのが、「自動車運転の業務」です。運送業の場合には、運転手は適用になりますが、事務職、営業職など主に自動車運転の業務に就いていない労働者は、猶予にならずに残業時間の上限規制が適用になります。

それでは、次回は、残業時間の上限規制の特別条項の運用について・・・
お楽しみに!

働き方改革 No.2(残業時間の上限規制)   2018.10.08

「働き方改革関連法のはなし!No.1では、法改正の施行日についてお話ししました。
今回は、残業時間の上限規制についてお話しします。

残業時間の上限を法律で規制することは、70年前(1947年)に制定された「労働基準法」において、初めての大改革となります。

現在、法律上は、残業時間の上限がありません(行政指導のみ)。改正後は、法律で残業時間の上限を定め、これを超える残業はできなくなります。

残業時間の上限は、原則として月45時間・年360時間とし、臨時的な特別の事情がなければこれを超えることはできません。月45時間は、1日当たり2時間程度の残業に相当します。)

臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合でも、
年720時間以内
・複数月平均80時間以内(休日労働を含む)
・月100時間未満(休日労働を含む)
を超えることはできません。
(月80時間は、1日当たり4時間程度の残業に相当します。)
また、原則である月45時間を超えることができるのは、年間6か月までです。

前回お伝えしましたが、その残業時間の規制については中小企業は、平成32年4月1日からの施行となります、

そこで、中小企業とは、中小企業基本法で、
資本金の額又は出資の総額が3億円以下または常時使用する労働者の数が300人以下となります。
また、「小売業」は、資本金の額又は出資の総額5千万円以下または常時使用する労働者の数が50人以下、「サービス業」は、資本金の額又は出資の総額5千万円以下または常時使用する労働者の数が100人以下、「卸売業」は、資本金の額又は出資の総額1億円以下または常時使用する労働者の数が100人以下となります。

また、「資本金の額又は出資の総額」の概念のない場合は、労働者数のみで判断することになります。
例えば、製造業で、資本金2億円、労働者数500人の場合は、「3億円以下」または「300人以下」の「資本金3億円以下」に該当するため、中小企業となります。

それでは、次回は、残業時間の上限規制を具体例で紹介します。お楽しみに!

働き方改革 No.1 (法律改正の施行日)   2018.10.03

「働き方改革」に関連していくつかの法律の改正が行われています。
改正された法律の施行日は、以下の通りです。(中小企業の施行日を示しています。)

1⃣ 労働基準法
・時間外労働の上限規制 ⇒2020年4月1日施行(大企業は2019年4月1日施行)
・上限規制の猶予措置の廃止(自動車の運転業務、建設)⇒2024年4月1日施行
・年休5日取得義務化    ⇒ 2019年4月1日施行
・3か月単位のフレックスタイム制 ⇒ 2019年4月1日施行
・中小企業における月60時間越えの時間外労働の割増率の50%以上とすることの猶予措置の廃止⇒ 2023年4月1日施行

2⃣ 労働時間等設定改善法
・勤務時間インターバル制度の努力義務化 ⇒ 2019年4月1日施行

3⃣ 労働安全衛生法
・医師の面接指導制度の拡充 ⇒ 2019年4月1日施行

4⃣ パートタイム労働法・契約法 ⇒ 2021年4月1日施行(大企業は2020年4月1日施行)

5⃣ 労働者派遣法 ⇒  2020年4月1日施行

2019年4月1日施行は、年明け間もなく改正です。
今後、順次詳しく説明していきます。
お楽しみに・・・

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