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2014年8月

転勤・配置転換に伴う会社の人事権   2014.08.30

今年もまもなく後半に差し掛かり、転勤や配置転換などの人事異動が比較的多い時期になりました。この人事異動を従業員から拒否されてしまった場合、会社としてはどのように対応すればよいでしょうか。

解雇については大変厳しく制限されますが、対照的に転勤命令などの人事異動については会社に広く裁量権が認められています。

正当な理由で転勤命令をしたにも関わらず従業員がそれを拒否する場合、会社はその者を解雇することも可能ですが、会社の裁量が広くても、以下のポイントは押さえておく必要があります。

① 就業規則および個別に取り交わす雇用契約書などにおいて、「転勤や配置転換などの人事異動をする可能性があること」を明確にしておく。

② 人事異動をする積極的な理由を付ける。会社には人事裁量権があっても、人事異動の目的が「やめさせること」や「嫌がらせ」などの場合、原則として人事異動命令が正当とはみなされない。

③ 転勤命令をする前に、あらかじめ家庭の事情、特に家族の健康状態(介護など)について聞いておくことが望ましい。

以上のような点に注意する必要ですが、過度に慎重になって会社が従業員の都合や主張を聞きすぎると、会社の人事権そのものが弱くなってしまいます。「わがままを言えば認められる」という風潮にならないよう、正当な理由のない人事異動拒否は毅然と認めない勇気も必要です。

有給休暇の出勤率8割の算定について   2014.08.24

有給休暇については、労基法39条に規定があり「全労働日の8割以上出勤した労働者に対して与えなければならない。」となっていますが、この「全労働日」の解釈はどのようになっているのでしょうか。

まず、出勤率8割の算定方法ですが、「出勤日(算定期間の全労働日のうち出勤した日数)」を「全労働日(算定期間の総歴日数から会社所定の休日を除いた日数)」で割って算出します。
「全労働日」とは、労働契約上労働義務の課されている日をいうので、例えば、休日労働した日は、労働義務を課されている日には当たらないので「全労働日」には含まれません。

出勤したものとして取り扱う日・期間には以下のものがあります。つまりこれらは、「全労働日」に含まれるとともに出勤日にも含まれます。
① 業務上の負傷・疾病等により療養のため休業した期間
② 育児・介護休業法に基づき育児休業または介護休業をした期間
③ 産前産後休業期間
④ 年休を取得した日

その他、「全労働日」が問われるケース
① 使用者の責めに帰すべき事由による休業日
使用者が労働者の労務提供を拒否している状態なのでこの休業期間を「全労働日」から除外すべきという解釈になっています。
② 就業規則上の慶弔休暇など
就業規則に基づいて使用者が労働義務を免除したとも考えられますが、「全労働日」に含めるかどうかは、使用者が自由に定めることができます。
③ 生理休暇
「全労働日」に含めるか否かは、使用者が自由に定めることができます。
④ 通勤災害による休業日
「全労働日」に含めるか否かは、使用者が自由に定めることができます。

期間雇用者の育児休業   2014.08.16

よくある質問に、パートタイマーや期間雇用者でも育児休業が取れるのかどうかというのがあります。

育児・介護休業法では「労働者は、その子を養育する1歳に満たない子(一定の要件を満たす場合は1歳6か月に満たない子)について、事業主に申し出ることにより、育児休業することができる。」となっています。

ですから、パートタイマーや期間雇用者でも原則、育児休業を申し出る資格があります。ただし、以下の場合は適用対象から外れ、育児休業を取ることができませんので注意してください。

1、日雇労働者

2、期間雇用者であって、以下に該当する場合
①当該事業主に引き続き雇用された期間が1年以上なく、かつ
②その養育するこの1歳到達日を超えて引き続き雇用されることが見込みがない場合(当該子の1歳到達日から1年を経過する日までの間に、労働契約の期間が満了し、かつ更新がないことが明らかである場合も含まれる)

3、労使協定において育児休業の対象外として定められた以下の場合も取得できません。
①当該事業主に引き続き雇用された期間が1年に満たない場合
②労働者の配偶者などで当該育児休業の申し出にかかる子の親である者が、常態として当該子を養育することができる場合
③育児休業の申し出があった日から起算して1年以内に雇用関係が終了することが明らかな場合
④1週間の所定労働日数が2日以下の場合

採用難をどう乗り切るか   2014.08.10

最近、「人を募集しても全然応募に来てくれない」という話をよく聞きます。
これから、2015年の新卒採用も始まりますので求人の動向を把握しておきましょう。

厚生労働省が発表している全国の有効求人倍率(求職者1人に何件の求人があったかを示す指標)では1.10倍で、愛知県はなんと1.57倍です。景気の緩やかな回復を背景に、労働市場の需給は逼迫(ひっぱく)しつつあります。

リーマンショックによる雇用危機の記憶が一気に吹き飛んでしまうくらい、最近は従業員の採用ができないという相談が増加しています。リクルートによると、2014年4月~6月の採用において、必要人数が確保できなかった割合は正社員の中途採用で32.1%、アルバイト・パートで30.6%となっています。業種で見ると、小売業(43.8%)、飲食サービス業(42.4%)などにおいて、その傾向が強く見られます。

採用環境については当面改善の兆しも見えない状態となっていますので、今後は人材採用難による事業計画の狂いなどが生じる危険性が高くなっており、採用強化に真剣に取り組む必要があります。
有効求人倍率が高い=売り手市場で採用難ということですから、応募してくれる人をひたすら待つのではなく、「自社に合った人材を探して引き付ける」採用活動が重要になります。採用したい人物像を明確にし、自社の魅力を発信して選ぶと同時に選ばれる企業であることが大切です。

今、「ハローワークや求人誌に求人募集を出しているけれどもなかなか反応がない」という会社さんは、是非、出している求人募集をもう一度見直す機会にしてみてはいかがでしょうか。
また、応募があって採用したけれど、採用したら思っていたような人ではなかったという会社さんは、採用の仕方、つまり、面接や採用試験の内容の工夫や、適性診断を取り入れてみるなど、採用のやり方の見直しをお勧めします。

介護のための「介護休業給付金」   2014.08.04

家族を介護するための休業をした場合にある一定の要件を満たせば、給付金をもらうことができます。

介護休業開始日前2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上ある月が12か月以上ある方
1.介護休業期間中の各1か月毎に休業開始前の1か月当たりの賃金の8割以上の賃金が支払われていないこと
2.就業している日数が各支給単位期間(1か月ごとの期間)ごとに10日以下であること。(休業終了日が含まれる支給単位期間は、就業している日数が10日以下であるとともに、休業日が1日以上あること。)

【支給額】
介護休業給付の各支給対象期間(1か月)ごとの支給額は、原則として休業開始時賃金日額×支給日数×40%です。
(1) (2)以外の支給対象期間については30日
(2) 休業終了日の属する支給対象期間については、当該支給対象期間の日数です。

【支給対象となる介護休業】
介護休業給付金は、以下の1.及び2.を満たす介護休業について支給対象となる家族の同一要介護につき1回の介護休業期間(ただし、介護休業開始日から最長3か月間)に限り支給します。
1.負傷、疾病又は身体上もしくは精神上の障害により、2週間以上にわたり常時介護(歩行、排泄、食事等の日常生活に必要な便宜を供与すること)を必要とする状態にある家族(次のいずれかに限る)を、介護するための休業であること。
(1) 一般被保険者の「配偶者(事実上の婚姻関係と同様の事情にある者を含む)」
「父母(養父母を含む)」「子(養子を含む)「配偶者の父母(養父母を含む)」
(2) 一般被保険者が同居しかつ扶養している、一般被保険者の「祖父母」「兄弟姉妹」「孫」
2.被保険者がその期間の初日及び末日とする日を明らかにして事業主に申し出を行い、これによって被保険者が実際に取得した休業であること。

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