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2015年8月

出産に係わる給付の概要   2015.08.31

(1)出産育児一時金

被保険者及びその被扶養者が出産された際に、加入先の健康保険(協会けんぽまたは健康保険組合)に申請することで、1児につき42万円が支給されます(産科医療補償制度に加入されていない医療機関等で出産した場合は39万円)。多胎児を出産したときは、胎児数分だけ支給されます。
出産一時金の直接支払制度は、出産前に被保険者等と医療機関等が出産育児一時金の支給申請及び受取りに係る契約を結び、医療機関等が被保険者等に代わって協会けんぽに出産育児一時金の申請を行い、直接、出産育児一時金の支給を受けることができる制度です。出産育児一時金の支給が協会けんぽから直接医療機関等へ支払われることから、医療機関等の窓口で高額な出産にかかった費用を支払う必要がありません。

(2)出産手当金

被保険者が出産のため会社を休み、その間賃金が支給されない場合に、出産の日以前42日(多胎妊娠の場合98日)から出産翌日以後56日目までの範囲内で、会社を休んだ期間を対象として支給されます。支給額は、1日あたり、標準報酬日額(標準報酬月額を1/30にしたもの)の2/3となります。なお、出産が予定日より遅れた場合、その遅れた期間についても出産手当金が支給されます。

(3)育児休業給付金

下記条件を満たせば、雇用保険の一般被保険者が育児休業中に受けることができます。
① 育児休業期間中の各1か月ごとに、休業開始前の1か月当たりの賃金の8割以上の賃金が支払われていないこと
② 就業している日数が各支給単位期間(1か月ごとの期間)ごとに10日(10日を超える場合にあっては、就業している時間が80時間)以下であること
支給額は、支給対象期間(1か月)あたり、原則として休業開始時賃金日額×支給日数の67%(育児休業の開始から6か月経過後は50%)相当額となります。

(4)その他

産前産後休暇中および育児休業取得中の社会保険料は年金事務所に申請することで、本人負担分、会社負担分ともに支払いが免除されます。

ストレスチェックの受検と健康診断の受診義務   2015.08.23

定期健康診断の実施については、労働安全衛生法によって会社の義務として明確に定められています。

会社には、従業員に法定の健康診断を実施する義務があり、従業員はこれを受診する義務があります。そして会社には受診させるだけではなく診断結果を把握し、健康診断個人票を作成し5年間保管する義務もあります。 ですから、受診を拒否する場合には、懲戒処分を行うこともできます。

それに対し、ストレスチェックは対象者全員にストレスチェックを提供する義務はあるものの、労働者にはストレスチェックの受診が強制されてはいません。ストレスチェックに関して、労働者に対して受検を義務付ける規定が置かれていないのは、メンタルヘルス不調で治療中のため受検の負担が大きい等の特別の理由がある労働者にまで受検を強要する必要はないためです。

ストレスチェックの受検をしない労働者に対する勧奨の頻度や程度については、衛生委員会で審議しておくことが望ましく、間違っても就業規則で受検を義務付けたり、受診しない労働者に懲戒処分を行うような、受験を強要するようなことはしてはなりません。また、不利益な取り扱いも行ってはなりません。

定期健康診断とストレスチェックの同時実施は問題ありませんが、受検・受診義務や結果の取り扱いは異なりますので注意が必要です。

ストレスチェックの概要4(集団分析)   2015.08.17

ストレスチェックの流れを大まかに分けると4つに分類できます。1つ目は、「実施する前の準備」2つ目は、「ストレスチェックの実施」そして3つ目は「面接指導」4つ目は「集団分析」です。
今回は最終回で「集団分析」についてご説明します。

集団分析は今のところ努力義務となっていますが、個人のストレスチェックだけでは、個人の同意、若しくは、要面接指導の労働者が面接を希望しない限り事業者はその結果を知ることができません。ですから、是非、集団分析をストレスチェックと一緒に行っていただくことをお勧めします。

集団分析は、ストレスチェックの結果を用いて、労働者個人が特定されずに職場ごとのストレスの状況を事業者が把握し、職場環境の改善を図る仕組みを検討することです。

ストレスチェックの結果を職場や部署単位で集計・分析することにより、高ストレスの労働者が多い部署が明らかになります。この結果、当該部署の業務内容や労働時間など他の情報と合わせて評価し、事業場や部署として仕事の量的・質的負担が高かったり、職場の健康リスクが高い場合には、職場環境等の改善が必要と考えられます。

集計・分析する単位は10人以上であれば労働者の同意を得ないで事業者は結果を知ることができるので、部署を10人以上のまとまりにして集計・分析をするとよいでしょう。

職場の集計分析は、毎年行うと、前年と比較して職場環境が改善されたかの判断になるので毎年ストレスチェックと同時に行い、職場のストレス改善をめざしましょう。

当事務所では、作業環境の改善、管理職研修、セルフケア研修、規則規程類の整備、人事制度の見直しなどのお手伝いをしております。

「ストレスチェック」実施促進のための助成金   2015.08.09

本来なら、「ストレスチェック概要4」を投稿したいところですが、最近ストレスチェックの助成金のご質問を頂くので、独立行政法人労働者健康福祉機構が行っている助成金についてお話します。

ストレスチェックは既にご存じのとおり、従業員50人以上の事業場は義務になりますが、従業員50人未満の事業場は今のところ努力義務になっております。

従業員が50人未満の事業場で、医師・保健師などによるストレスチェックを実施し、医師によるストレスチェック後の面接指導などを実施した場合、事業主は費用の助成を受けることができます。

この助成金は、助成金の支給申請をする前に、小規模事業場の集団を形成する必要があります。1事業場のみではなく、同都道府県内の2事業場から10事業場までの複数の小規模事業場を含む事業場で集団を構成していなければなりません。また、以下の4つの要件を事前に満たしているかを確認することが必要になります。

① 集団を構成する小規模事業場の事業者が産業医を合同で選任し、ストレスチェックに係る産業医活動の全部又は一部を行わせること。
② ストレスチェックの実施者及び実施時期が決まっていること。
③ 集団を構成する全ての小規模事業場において、ストレスチェック及び面接指導を行う予定であること。
④ 集団を構成する小規模事業場の代表者との産業医(合同選任産業医)が同一者でないこと。

助成される費用は、年1回のストレスチェックを実施した場合に、実施人数分の実費費用が助成されます。ただし上限額が決まっており、1従業員につき500円となっています
また、ストレスチェックに係る産業医活動も助成の対象となっていて、面接指導の結果について、事業主に意見陳述をすること等にも、実費が助成されます。こちらも上限額があり、1事業場あたり産業医1回の活動につき21,500円、活動3回までとなっています

この助成金を受けたいと思う場合、まずは、団体の届出を労働者健康福祉機構に提出します。この届出は6月1日から既に始まっていて今年の12月10日までが届出期間になっています。また、その助成金支給の申請も6月15日から既に始まっており、来年の1月末日まで非常にタイトなスケジュールになっています。
その上、届出が受理されている場合であっても、この助成金の予算が終了してしまえば支給申請しても助成されないこともあるので、早め早めに対応していく必要があります。

ご不明な点がございましたら、お早めに独立行政法人労働者健康福祉機構にお尋ねください。

ストレスチェックの概要3(面接指導)   2015.08.02

ストレスチェックの流れを大まかに分けると4つに分類できます。1つ目は、「実施する前の準備」2つ目は、「ストレスチェックの実施」そして3つ目は「面接指導」4つ目は「集団分析」です。
今回は前回、前々回に引き続き、3つ目の「面接指導」についてご説明します。

ストレスチェックを実施後、実施者は評価結果の確認をし、高ストレス状態と判断されたものの中から面接指導の要否を判断します。要面談指導と判断された労働者から事業主へ面接指導の申し出があった場合は、事業主から医師へ面接指導の実施の依頼をし、医師による面談指導が行われます。

この面談をする医師は産業医が望ましいとしていますが、産業医でなくても、ストレスチェック実施者でなくても、別の医師でもなり得ます。
産業医がメンタルヘルスに精通していない場合には、外部の医師に依頼したり、産業医と外部の医師が共同ですることも可能です。

面接指導で医師は次の3つの事項について確認します。
① 当該労働者の勤務の状況
② 当該労働者の心理的な負担の状況
③ 前号に揚げるもののほか、当該労働者の心身の状況

事業者は、当該労働者に関する労働時間、労働密度、深夜業の回数及び時間数、作業態様並びに作業負荷の状況などの勤務の状況並びに職場環境などに関する情報を医師に提供して適切な面接指導が行われるようにします。

面接指導が終了したら、事業者は面接指導を行った医師から意見を聴かなければなりません。もし、面接指導の医師が産業医でない場合は、産業医などからも面接指導を実施した医師の意見を踏まえた意見を聴取することが望ましいとされています。
意見聴取の内容は、就業上の措置の必要性の有無及び講ずべき措置の内容その他の必要な措置に関する意見です。これにより、勤務に制限を加えたほうがいいのか、休むべきなのか、または今後職場の環境の改善等が必要なのかどうか医師としての意見を聴くことができます。

そして、事業者はその意見及び必要があるときは当該労働者の事情も勘案して措置を講じなければなりません。

この時当該労働者のプライバシーの配慮や不利益な取り扱いにつながらないように留意することが大切になります。

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