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働き方改革 No.5(特別条項を設ける場合の経過措置)   2018.10.14

前回の「働き方改革№.4」のブログで、新しい36協定での届出はいつから行うのかについて説明をしました。

それでは今回は、残業時間の上限規制の「限度時間、特別条項を設ける場合の延長時間」はいつから適用されるかについて説明します。

残業時間の上限規制はについては、「働き方改革№2」でも説明しましたが、原則として月45時間・年360時間とし、臨時的な特別の事情がなければこれを超えることはできません。また、臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合でも、年720時間以内、複数月平均80時間以内(休日労働を含む)、月100時間未満(休日労働を含む)を超えることはできません。さらに、原則である月45時間を超えることができるのは、年間6か月までです。

残業時間の上限規制はいつから適用されるかについて、結論を先に言いますと、36協定の様式の適用と同じということです。すなわち、新しい様式の36協定を届け出る必要がある起算日より、残業時間の上限規制の「限度時間、特別条項を設ける場合の延長時間」が適用されるということになります。

それは、前回と同じ理由で、中小企業による経過措置(整備法附則第3条)で、「平成32年3月31日(2020年4月1日〉を含む期間を定めている時間外・休日労働協定については、当該協定に定める期間の初日から起算して1年を経過する日までの間については、なお従前の例によることとし、改正前の労働基準法第36条、労働基準法施行規則及び限度基準告示等が適用されるものであること。」と規定されているからです。

複数月平均80時間以内(休日労働を含む)については、36協定の起算日をまたぐケースも適用となりますが、これは「新様式の36協定の起算日をまたぐ」ことを意味し、現在の様式の36協定から新様式の起算日については、新様式の36協定の起算日以降が適用になります。

次回は、「限度時間、特別条項を設ける場合の延長時間」をさらに詳しく説明します。お楽しみに!

働き方改革 No.4 (36協定の届出様式が変更)   2018.10.12

今回は、36協定の様式についてです。

働き方改革関連法の施行により、36協定の届出様式が変更になりました。
記載例については、こちらから検索できます。

https://www.mhlw.go.jp/content/000350328.pdf 一般条項https://www.mhlw.go.jp/content/000350329.pdf 特別条項

事務所には、いつから新しい36協定の様式で労働基準監督署に届け出なければならないかという質問がよく寄せられます。

「働き方改革№1」のブログで、時間外労働の上限規制は、2020年4月1日(大企業は2019年4月1日)施行と紹介しました。
例えば、中小企業で、毎年1月1日を起算日にして1年間の36協定を締結している例で説明します。働き方改革関連法にも、新しい法律関係に円滑に移行できるように既存の法律関係をある程度認めるように、経過規定が置かれています。

中小企業による経過措置(整備法附則第3条)で、「平成32年3月31日(2020年4月1日〉を含む期間を定めている時間外・休日労働協定については、当該協定に定める期間の初日から起算して1年を経過する日までの間については、なお従前の例によることとし、改正前の労働基準法第36条、労働基準法施行規則及び限度基準告示等が適用されるものであること。」と規定されています。

そのため、中小企業で、平成32年1月1日(2020年1月1日)を起算日とする1年間の36協定については、現在の様式の36協定で届け出ることになり、平成33年1月1日(2021年1月1日)から新しい様式の36協定を届け出ることになります。

この場合、36協定の締結日や労働基準監督署への届出日でなく、「起算日」で判断することがポイントです。もちろん、平成32年4月1日(平成2020年4月1日)を起算日とする1年間の36協定については、新しい様式の36協定を届け出ることになります。

なお、大企業の方は、毎年1月1日を起算日にして1年間の36協定を締結している同様の例では、平成31年1月1日(2019年1月1日)を起算日とする1年間の36協定については、現在の様式の36協定で届け出ることになり、平成32年1月1日(2020年1月1日)から新しい様式の36協定を届け出ることになります。

次回は、限度時間、特別条項を設ける場合の延長時間の経過措置について説明します。お楽しみに!

働き方改革 No.3(適用の猶予・除外)   2018.10.10

前回は、残業時間の上限規制についてお話ししました。
今回は、上限規制の適用を猶予・除外する事業・業務の話です。
適用猶予・除外の事業・業務には以下のものがあります。

●自動車運転の業務

改正法施行5年後に、上限規制を適用します。(ただし、適用後の上限時間は、年960時間とし、将来的な一般則の適用については引き続き検討します。)

●建設事業

改正法施行5年後に、上限規制を適用します。(ただし、災害時における復旧・復興の事業については、複数月平均80時間以内・1か月100時間未満の要件は適用しません。この点についても、将来的な一般則の適用について引き続き検討します。)

●医師

改正法施行5年後に、上限規制を適用します。(ただし、具体的な上限時間等については、医療界の参加による検討の場において、規制の具体的あり方、労働時間の短縮策等について検討し、結論を得ることとしています。)

●鹿児島県及び沖縄県における砂糖製造業

改正法施行5年後に、上限規制を適用します。

●新技術・新商品等の研究開発業務

医師の面接指導(※)、代替休暇の付与等の健康確保措置を設けた上で、時間外労働の上限規制は適用しません。
※時間外労働が一定時間(100時間)を超える場合には、事業主は、その者に必ず医師による面接指導を受けさせなければならないこととします。

ここで、注意しなければいけないのが、「自動車運転の業務」です。運送業の場合には、運転手は適用になりますが、事務職、営業職など主に自動車運転の業務に就いていない労働者は、猶予にならずに残業時間の上限規制が適用になります。

それでは、次回は、残業時間の上限規制の特別条項の運用について・・・
お楽しみに!

働き方改革 No.2(残業時間の上限規制)   2018.10.08

「働き方改革関連法のはなし!No.1では、法改正の施行日についてお話ししました。
今回は、残業時間の上限規制についてお話しします。

残業時間の上限を法律で規制することは、70年前(1947年)に制定された「労働基準法」において、初めての大改革となります。

現在、法律上は、残業時間の上限がありません(行政指導のみ)。改正後は、法律で残業時間の上限を定め、これを超える残業はできなくなります。

残業時間の上限は、原則として月45時間・年360時間とし、臨時的な特別の事情がなければこれを超えることはできません。月45時間は、1日当たり2時間程度の残業に相当します。)

臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合でも、
年720時間以内
・複数月平均80時間以内(休日労働を含む)
・月100時間未満(休日労働を含む)
を超えることはできません。
(月80時間は、1日当たり4時間程度の残業に相当します。)
また、原則である月45時間を超えることができるのは、年間6か月までです。

前回お伝えしましたが、その残業時間の規制については中小企業は、平成32年4月1日からの施行となります、

そこで、中小企業とは、中小企業基本法で、
資本金の額又は出資の総額が3億円以下または常時使用する労働者の数が300人以下となります。
また、「小売業」は、資本金の額又は出資の総額5千万円以下または常時使用する労働者の数が50人以下、「サービス業」は、資本金の額又は出資の総額5千万円以下または常時使用する労働者の数が100人以下、「卸売業」は、資本金の額又は出資の総額1億円以下または常時使用する労働者の数が100人以下となります。

また、「資本金の額又は出資の総額」の概念のない場合は、労働者数のみで判断することになります。
例えば、製造業で、資本金2億円、労働者数500人の場合は、「3億円以下」または「300人以下」の「資本金3億円以下」に該当するため、中小企業となります。

それでは、次回は、残業時間の上限規制を具体例で紹介します。お楽しみに!

働き方改革 No.1 (法律改正の施行日)   2018.10.03

「働き方改革」に関連していくつかの法律の改正が行われています。
改正された法律の施行日は、以下の通りです。(中小企業の施行日を示しています。)

1⃣ 労働基準法
・時間外労働の上限規制 ⇒2020年4月1日施行(大企業は2019年4月1日施行)
・上限規制の猶予措置の廃止(自動車の運転業務、建設)⇒2024年4月1日施行
・年休5日取得義務化    ⇒ 2019年4月1日施行
・3か月単位のフレックスタイム制 ⇒ 2019年4月1日施行
・中小企業における月60時間越えの時間外労働の割増率の50%以上とすることの猶予措置の廃止⇒ 2023年4月1日施行

2⃣ 労働時間等設定改善法
・勤務時間インターバル制度の努力義務化 ⇒ 2019年4月1日施行

3⃣ 労働安全衛生法
・医師の面接指導制度の拡充 ⇒ 2019年4月1日施行

4⃣ パートタイム労働法・契約法 ⇒ 2021年4月1日施行(大企業は2020年4月1日施行)

5⃣ 労働者派遣法 ⇒  2020年4月1日施行

2019年4月1日施行は、年明け間もなく改正です。
今後、順次詳しく説明していきます。
お楽しみに・・・

職場でのコミュニケーションを円滑にするコツ   2018.07.25

職場でのコミュニケーションを円滑にするコツは、
言った言わないではなく「伝わったか、伝わっていないか」で考える。
ということです。

よく職場である光景として、「前に言いましたよね?」という会話を聞く
ことがあります。
ひどい場合は、「○日○時のこのメールで言いましたよね?」とメールを
プリントアウトしている場面も見ることがあります。
言った言わないにこだわるとこのようなことになります。
その議論をしている時点でそもそも伝わっていないのですから、時間の無駄です。

伝わった、伝わっていないという観点で考えると、
メールで送ったけど伝わらなかったか、次回はメール+電話を掛けよう。
返事がなかったら再度送ろう。
など改善策が次々と出てきます。
そうすると相手の立場を考えて、どうすれば伝わるかという風土になります。
このポイントを押さえている職場集団は、比較的仕事でもロスが少ないようです。

コミュニケーションが円滑な職場は、仕事もはかどります。
さっそく今週から「言った、言わない」議論はやめて、
「伝わったか、伝わっていないか」の観点で考えて
コミュニケーションをしてみましょう!

メンタルヘルス対策のメリット   2018.07.04

企業でよく言われることが「今そこまで手が回らない」ということです。
確かにメンタルヘルス対策は、今すぐにやらなくても一見よいように
思われがちです。しかしながら、メンタルヘルス対策をしないことで起きることは
何でしょう?

デメリットとしては、
・人材の流出
・休職者が出ることによる組織力の低下
・職場が暗い雰囲気になってしまう
などあります。

デメリットだけではなく、本来得られるメリットを考えないともったいないということです。

本来得られるメリットとは、投資としてのメンタルヘルス対策の効果です。
厚生労働省の研究によると、メンタルヘルス対策を実施することで
得れられる効果は、投資した金額の1.4倍であるという研究結果が出ています。
カウンセリングなどの費用よりも、欠勤日数等の経済損失防止の方が効果が
大きかったのです。
つまり1000万円投資すると、1400万円のメリットがあるのです。

経営者として、費用対効果がきちんと出ているものに投資しないという選択は
ないと思います。
ぜひ今もらい損ねているメリットを享受するためにも、
早めにメンタルヘルス対策を実施していただければと思います。

男性の育児休業、お勧めです!!   2018.06.07

厚生労働省は平成30年5月30日、「平成29年度雇用均等基本調査(速報版)」の結果を公表しました。男性の育児休業取得率は、前年度(平成28年度)比1.98ポイント増の5.14%と、5年連続で上昇し、過去最高となったと発表しています。

しかし、男性が育児休業を取るなんて・・・と思っている会社さんもまだまだ多いかと思います。
そういった会社さんのためにも、厚生労働省では、中小企業でも男性従業員が、育児休業を取れる仕組みを整備し、取得しやすくするための助成金があります。

出生時両支援コース
要件
① 男性が子の出生後8週間以内に開始する連続14日以上(中小企業は連続5日以上)の育児休業を取得すること
② 男性が育児休業を取得しやすい職場づくりのための取り組みを行うこと
③ 就業規則、育児休業規程の整備を行うこと
④ 次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を策定し公表すること
受給額
対象労働者1人目は57万円です(1年度において1事業主当たり1人まで、2人目以降は14.25万円)

注意していただきたいのは、育児休業取得前に育児休業取得のための職場づくりや整備を行っておく必要があることです。

悪いことばかりがストレスなのか?   2018.05.23

過度なストレスがかかると、体調を崩すことは広く知られています。
ただし、多くの人が
【ストレス イコール 悪い出来事】
と考えています。
しかし、例えば、30代前半、主任に昇進、丁度子どもも生まれ転居もしたといった
人が、体調を崩すことがあります。人生の絶頂期にもかかわらず、どうして調子が悪くなったか
わからないということがあるのです。

ストレスとは、実は【変化】のことなのです。
暑くても寒くても、
いい事でも悪い事でも、
変化があればそれはすなわちストレスなのです。
この点をおさえておかないと、正しく対処できないときがあります。
先ほどの例ですと、主任に昇進、丁度子どもも生まれ転居もしたといった
大きな変化がありました。
つまりストレスが多くかかったのです。
その結果体調を崩してしまったのです。

【変化 イコール ストレス】
このことを知っておくと、ご自身の体調管理に役立つだけではなく、部下
の健康管理にも役立ちます。

部下の不調を事前に気づいて休職を防ぐポイント   2018.05.16

部下の不調を事前に気づいて休職を防ぐポイント、それは
「いつもと違うに気づく」ことです。

「いつもの違う」と気づくには意外と大変です。
なぜなら「いつも」を知っていないといけないからです。

そのためには日ごろから部下とコミュニケーションをしていないと、
いつもと違うのか同じなのかを判断することはできません。
義務化されたストレスチェックを実施したとしても、普段を知らなくては
効果は薄いでしょう。
また、そのように上司と部下のコミュニケーションが密な職場は、部下も
相談がしやすく副次的にもメンタルヘルス疾患が発生しづらいとも言えます。

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